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第3章 内部統制構築に向けた実務対応

9.コントロールの記載のテクニック

次は、コントロールの記載があいまいでテストができない、テストのイメージができないという課題への対応です。  コントロールの記載は後のことを考えて絶対に手を抜かないようにしましょう。誰がいつ、どういうタイミングでどのような資料をもって、どのようなコントロールを行っているのか。そのような記載が必要です。  例えば、誰々が入力の正確性をチェックしているという記載があった場合に、後で同じテストをやってみようと思っても全然イメージがわかないわけですけれども、誰々が入力伝票と入力のプルーフリストを照合し、金額と数量が正確に入力されていることを確認している。そこまで書くとイメージがしやすい。同じことを全くの第三者がやってみることができる。そのような記載を心がけていただきたいと思います。  運用のテストまでつなげるための実務的なアドバイスを、もう二点ほど申し上げます。  運用テストを行う場合、サンプリングソースの確認と関連帳票類のファイリング方法の改善が作業を効率的に進める上では重要なポイントであると考えます。  サンプリングソースの確認とは、テストのためのサンプリングをどの資料から抽出するのかという話です。例えば出荷記録の入力の正確性をチェックする場合、出荷データが元になります。出荷記録から何件かサンプルをとってきて、元の入力の伝票と照合してみるというテストを行います。では、その出荷記録というのはどのような形で残されているのでしょうか? 出荷一覧表という形で残されていて、ここに保管されていますというのであれば、そこから借りてきてサンプリングできますが、なかなか最近はプリントアウトするということもない。データの形で保存されている。このとき利用可能なデータはどこから入手できるのかということを、いろいろ後になってテストする段階になって騒ぐことになりがちです。ですので、そうならないためにも、最初から後工程までイメージしながら文書化作業を進めていくとやりやすいと思います。  関連帳票があっちにもこっちにバラバラで保管されている場合、テストを行う際に、いきなり、サンプリングしましたのでこれに関する関連帳票を出してください、と依頼すると現場の人はすごく混乱します。そのうち協力してくれなくなってしまう。監査法人に対する監査対応と同じです。そのようなことがないように一連の書類は一セットでファイリングしておくという準備、これが運用テストを効率的に行う上での必要な心構えであると思います。  そうは言いましても文書化作業を展開していく中で最初からそこまで気が回らないでしょうから、少なくともコントロールの記載は具体的にやっていただきたい、それだけは気をつけていただきたいと思います。